・心理カウンセラー
https://litalico-c.jp/magazines/228
心理カウンセラーになるためのルートは、大きく分けて以下の2つです。
1. 大学院を卒業し、公認心理師や臨床心理士の資格を取得するルート
2. 民間資格を取得するルート
■公認心理師
公認心理師は心理職の国家資格
公認心理師は2015年の公認心理師法の制定を受けて2018年に第一回目の試験が実施された、日本における心理職初の国家資格です。心理的サポートが必要な人や、その関係者を対象に専門的技術と知識をもって相談や助言を行います。
受験資格を得るには、公認心理師カリキュラムを組む4年制大学と大学院を卒業することが必要です。そのほか、上記のような4年制大学を卒業し、大学院に進まず認定事業所で実務経験を積んで受験資格を得る方法もあります。
関連記事:公認心理師とはどんな資格?仕事内容や就職先、受験資格・特例措置を解説
https://litalico-c.jp/magazines/223
■臨床心理士
臨床心理士は臨床心理学の専門家
日本臨床心理士資格認定協会が認定する臨床心理士は、臨床心理学をもとにさまざまな知識や手法を使って相談者の心の問題にアプローチする民間資格です。個人はもちろん、学校や職場などのコミュニティに対しても援助を行います。
臨床心理士の受験資格を得るには、指定大学院もしくは臨床心理士を養成する専門職大学院の卒業が必須です。
試験合格後は、一般財団法人日本心理研修センターに登録を申請が必要です。一般財団法人日本心理研修センターが申請を受け資格登録証明書を発行すると、合格者が登録証を受領する流れです。資格取得後は5年ごとの更新が必要です。
参考:臨床心理士の専門業務|日本臨床心理士資格認定協会
参考:受験資格|日本臨床心理士資格認定協会
参考:資格審査の実施|日本臨床心理士資格認定協会
■その他の「心理カウンセラー資格」
公認心理師や臨床心理士以外にも、民間資格の中には心理カウンセラーと名乗れる資格が複数あります。
●認定心理士
認定心理士は、公益社団法人日本心理学会が認定する民間資格です。大学での心理学関係の学科名に「心理学」という名称が使われていないケースも増えてきているため、心理学に対する標準的基礎学力と技能を持っていることを証明するために作られた認定制度です。
参考:認定心理士とは|日本心理学会
https://psych.or.jp/qualification/
●応用心理士
応用心理士とは、複数の心理学関係の学会で認定を行う資格で、学会員の業績などに応じて、心理学的指導に努力している人の社会的地位を認めるために作られた認定資格です。
参考:応用心理士資格申請の手引き|日本応用心理学会
●学会認定カウンセラー
一般社団法人日本カウンセリング学会が認定する学会認定カウンセラーは、同学会が行う心理カウンセラー養成講座の修了を証明する資格です。
なお、学会認定カウンセラーは免許ではないため、必ずしもカウンセラーになれるという資格ではありません。学会認定カウンセラーをほかの資格と一緒に保有することでカウンセラー職に就きやすくなります。
参考:認定カウンセラー|日本カウンセリング学会
https://www.jacs1967.jp/meeting/counselor
●産業カウンセラー
産業カウンセラーは、職場でのメンタル対策やキャリア形成への支援、職場環境改善などに対応する一般社団法人日本産業カウンセラー協会が認定した資格者です。人間尊重と傾聴を基本に、心の専門的技能者としてカウンセリングをします。
産業カウンセラー取得後「シニア産業カウンセラー育成講座」を修了すれば、上級資格であるシニア産業カウンセラーへのステップアップが可能です。
参考:産業カウンセラー試験|日本産業カウンセラー協会
https://www.counselor.or.jp/examination/tabid/111/Default.aspx
●教育カウンセラー
特定非営利活動法人日本教育カウンセラー協会が認定する教育カウンセラーは、教育現場にカウンセリングを取り入れることでより良い教育活動を行えるようサポートする資格です。初級、中級、上級に分かれていて、それぞれ認定試験を受ける必要があります。
参考:教育カウンセラーとは|日本教育カウンセラー協会
●チャイルドカウンセラー
チャイルドカウンセラーは、一般財団法人日本能力開発推進協会 (JADP)が認定する民間資格です。育児や子どもとの関わり方などの問題や、不登校や校内暴力などへの専門的な対応知識であるチャイルドカウンセリングの知識を修得できます。
参考:チャイルドカウンセラー|日本能力開発推進協会
●認定メンタル心理カウンセラー
一般社団法人日本能力開発推進協会(JADP)が認定する認定メンタル心理カウンセラーは、心理学やカウンセリング、メンタルヘルスの基礎知識を学ぶ民間資格です。
認定メンタル心理カウンセラーの有資格者は、医療や福祉・教育・産業界など幅広いフィールドで活用できる、高いカウンセリング能力を身に付けている証となります。
参考:JADP認定メンタル心理カウンセラー|日本能力開発推進協会
日本学術会議協力学術研究団体メンタルケア学術学会が認定するメンタルケア心理士は、心理学系の民間資格の中で比較的認知度が高いです。
参考:メンタルケア心理士認定試験|医療福祉情報実務能力協会
https://www.medin.gr.jp/exam_sche/exam_mental.html
●交流分析士
交流分析士は、人との交流を分析する能力を学ぶ民間資格で、NPO法人日本交流分析協会が認定している心理支援家資格です。
交流分析士の資格には、初級、2級、1級、インストラクター、交流分析士准教授、交流分析士教授の6つのランクがあります。
参考:交流分析士資格講座のご案内|日本交流分析協会
https://www.j-taa.org/for-ta.html
●臨床発達心理士
臨床発達心理士は、人の発達や成長、加齢に応じて必要なサポートを行う専門家です。発達心理学を基にした「発達的観点」に着眼し、子どもから高齢者まで幅広い人の支援を行います。
参考:一般社団法人臨床発達心理士認定運営機構
■心理カウンセラーの働く場所と仕事内容
引用:http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=29982000060
心理カウンセラーは医療や福祉、教育以外にも、さまざまな分野で活躍の場を広げています。ここでは、心理カウンセラーの働く場所や仕事内容を見ていきます。
参考:「’21年版心理カウンセラーをめざす人の本」(新川田譲監修,成美堂出版)
●医療・保健分野
医療・保健分野では、病院や診療所の精神科や神経科、心療内科や小児科のカウンセリングに対応しています。医療分野で働く場合は、医療知識と専門的なカウンセリングの技術が必要です。
一方、精神保健福祉センターや保健センターで働く場合は、引きこもりや依存症などの相談に応じています。本人はもちろん家族と関わる機会も多いのが医療・保健分野で働く際の特徴です。
参考:臨床心理士とは|一般社団法人日本臨床心理士会
●教育分野
心理カウンセラーが教育分野で働く際は、スクールカウンセラーとして、学校や公立教育相談機関で児童や保護者の心理相談に応じています。
不登校や集団生活に馴染めないなど、悩みを抱える子どもに対しスクールカウンセラーは教員と連携し、子どもたちが自己実現できるようサポートします。また、教員からの相談やストレスマネジメントにも対応しています。
参考:スクールカウンセラーについて|文部科学省
●司法分野
心理カウンセラーが司法分野で働く場合は、少年鑑別所や刑務所などの法務技官をはじめ、家庭裁判所調査官として罪を犯した人や、非行歴のある子どもの社会復帰をサポートする役目を果たしています。
心理カウンセリングだけでなく、心理学の専門家として犯罪の背景にある原因や深層心理、家庭環境などを分析するのもひとつの仕事です。さらに、一般の人からの相談に応じたり学校などと連携したりして、地域の犯罪を未然に防ぐ取り組みも行っています。
参考:矯正心理専門職区分|法務省
●福祉・公衆衛生分野
福祉・公衆衛生分野で働く心理カウンセラーは、高齢者事業所や児童福祉事業所などでカウンセリングを実施しています。高齢者事業所では、介護サービスを受ける高齢者はもちろん、介護をするスタッフの相談にも応じます。
福祉・公衆衛生分野では、ソーシャルワーカーや作業療法士、児童発達管理支援責任者など、相談者に関わる多様な職種と連携してケアや生活指導を行うシーンも多いです。
●産業分野
産業分野で働く心理カウンセラーは、企業のメンタルヘルス対策の一環として、社員を対象にカウンセリングを実施しています。
対応するカウンセラーは、職場の医務室に所属する場合と、社外のカウンセリング会社(外部EAP機関)から派遣される場合の二通りがあります。産業分野で活躍する心理カウンセラーは、働く人のキャリア形成の相談に応じることも多いです。
大学などの研究分野
心理カウンセラーは大学などの研究分野でも活躍しています。具体的には、学生相談室で学生や保護者の相談に応じているほか、教職員のカウンセリングを行い、ストレス緩和などにも取り組みます。
さらに、大学院に心理相談室が併設されている場合は、地域住民が利用できる心理相談室を開設し、大学院生のカウンセリング実習の場として活用することもあります。
■私設相談分野
心理カウンセリングをするために、独立開業する人も珍しくありません。小規模な相談室で、自分の得意な分野やアプローチ方法で相談者をサポートする心理カウンセラーや、訪問カウンセリングやオンラインカウンセリングに力を入れている心理カウンセラーもいます。